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2007年2月23日 (金)

世論調査を前提としない政治システム

今日は自民党の期別懇談会に参加しました。
期別懇談会は、当選回数別に議員が集まって、
党幹部(幹事長、幹事長代理、選対局長等)と意見交換する場です。

今日のトピックは参院選でしたが、
何人かの議員から内閣支持率低下を防ぐ方策について意見が出ました。
参加者の発言を聞いて、世論調査の重要性をあらためて実感しました。
世論調査がこれほどまでに政治に大きな影響力を与えるとは、
今の議会制度をつくった先人たちは予想もしていなかったでしょう。
民意を反映させるのが、選挙の重大な機能でした。

しかし、いまや選挙とは無関係に、マスコミの世論調査の動向が、
政局の流れや政策の方向性に大きな影響を与えます。
下手すると選挙以上に、世論調査が民意を表す重要なチャンネルになっています。
この世論調査が権力の源泉になっていたのが、
小泉政治やポスト小泉政治(=安倍政治)の特色かもしれません。
世論調査という瞬時に民意を反映させることができるシステムのせいで、
擬似直接民主制的な政治に近づきつつあるのかもしれません。

また、インターネットが情報収集・発信コストを一気に低減させた結果、
情報へのアクセスが格段に良くなり、ふつうの市民が相当の情報を集められるようになりました。
かつて官僚機構や族議員の力の源泉のひとつは、
情報の独占や情報統制でした。
情報の独占や情報統制が難しくなり、
官僚機構や政治家と一般市民の情報格差が少なくなっていると言えるでしょう。
結果的に、官僚機構や族議員の力が弱くなったのも不思議ではありません。

そして、ふつうの有権者の意向(=世論調査の結果)が重要になってきています。
さらに、市民団体(NPO)がこれまで以上に政策形成に影響を与えるようになるでしょう。

いまの政治システムは、「世論調査を前提としない政治システム」だと言えます。
また、同時に「情報社会・インターネット社会を前提としない政治システム」でもあると思います。
近年の政治状況は、間接民主制の議院内閣制に、
擬似直接民主制の要素が入り込んでいます。

直接民主制が必ずしも優れているとは言えません。
特に外交政策に関しては、世論は激高しやすく、
世論のとおりに外交をやると大変なことになりかねません。
日露戦争時の日比谷焼き討ち事件、
第二次世界大戦初期の世論の熱狂的な戦争支持など、
対外的に強硬な態度をとるべしと世論が熱狂する例には事欠きません。
外交政策を直接民主制(国民投票)で決めると、
大変なことになるでしょう。

また、国民投票を非常に効果的に使ったのが、
ナチス政権だったことも忘れてはいけません。
直接民主制の危険性というのも認識しつつ、
新しい政治システムを考えていく必要がありそうです。
   
新しい政治システムがどんなものになるのか、
私にも具体的なイメージがありません。
なんとなく必要な要件としては、以下のようなものになるでしょう。

・国民から見てわかりやすいオープンな政策形成
・政策形成のプロセスに市民が参画できる仕組み
・政策決定プロセスの正統性の確保(いまの国対政治は論外!)
・政治家や政党が霞ヶ関の中央省庁とは異なる視点で政策立案できる仕組み
・ポピュリズムに流されず、それでいて民意をきちんと汲み取れる仕組み
・政策の事後チェックの仕組み
・各政党や各政治家の仕事ぶりを有権者がきちんと評価できる仕組み

以上のような仕組みを組み込んだ政治システムを
時間をかけて構想していきたいと思います。

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