教科書検定の問題
あるNPOが主催する教科書検定制度の勉強会に出ました。
文部科学省の教科書検定制度にはいろいろ問題があるようです。
と言っても、歴史教科書の検定のことではありません。
高校の生物の教科書の検定のことです。
生物の教科書をつくった大学教授や高校の生物教師によれば、
日本の生物の教科書はおもしろくないものしかつくれないそうです。
学習指導要領に沿った教科書は非常に無味乾燥な説明しかできず、
生徒の興味を引くような記述は、
ことごとく文科省の検定官から改善するように言われるそうです。
しかも学習指導要領の解釈はたいへん恣意的で、
検定意見が出てはじめて、
「あっ、そういう解釈をするのか」と気付くことが多いそうです。
現場の教員や生物学の研究者が、
おもしろくて日常生活に役立つ知識を教えようと努力し、
文科省の検定官がその努力を台無しにしているようです。
また、学習指導要領自体が古い内容で、
生物学の最先端の研究成果は教科書に反映されません。
ある先生は「50年前の生物学の知識を教えている」と言っていました。
また、生物を学ぶことの意義が、わかるような記述は許されないそうです。
アメリカの高校の生物の教科書には、
エイズの話や喫煙の害についての記述があり、
日常生活に関連付けて学べる工夫があるそうです。
日本では学習指導要領と教科書検定制度のせいで、
そういった工夫がしにくいそうです。
おもしろい教科書、日常の現象を理解するのに役立つ教科書だったら、
もっと勉強するのも楽しくなって、学習意欲も出てくると思います。
学習意欲が高まり、教科書が興味深いものになれば、
自然と学力向上につながるようにも思います。
まず授業時間数10%アップありき、ではなく、
教科書検定制度の改革や教授法の改善で、
学力向上を図るべきです。
教育の量(授業時間)から入るより、
教育の質(教授法や教科書の改善)から始めるのが、
教育改革の正攻法だと思います。
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