学力テストの不正
足立区の学力テストをめぐって、
学校ぐるみの不正があったという報道がありました。
ひどい学校では児童の誤答を指さして教えるという、
カンニングを先生が率先してやっていたそうです。
その他の足立区内の複数の学校でも、
前年度の問題をテスト直前に解かせる不正が行われ、
学校間競争にともなう弊害が表ざたになりました。
しかし、このような不正が起こることは、
十二分に予測できたことです。
学校間競争の本場のアメリカでもイギリスでも、
先生が児童のカンニングを手助けしたり、
先生が児童の誤答をこっそり書き換えたり、
といった事例は、たくさん報告されています。
マークシート式テストなら統計的手法で不正を見抜けるため、
アメリカでは先生の不正がかなり見つかっているそうです。
児童の学力テストの成績が学校の先生の給与に反映されるとなれば、
先生たちも必死になるのは当たり前です。
必死になってより良い教え方を工夫してくれればいいのですが、
必死になって不正に励んでしまう先生も一定割合発生するようです。
アメリカ人やイギリス人に比べて、
日本人だけが清廉潔白というわけではないでしょう。
こういった事態が起こることも計算に入れて、
学校間競争や学力テスト導入を進めるべきでした。
欧米の先進事例を取り入れるときには、
メリットばかりに目を奪われることなく、
デメリットにもきちんと目配りしなくてはいけない、
という典型的なケースだと思います。
また、この手の事件が起きると、
「そもそも先生たちの心の教育、規範意識の研修が必要だ」
といった意見が出てくるかもしれません。
しかし、この手の道徳論や精神論では、
問題は解決しないことが経験的に知られています。
きれいごとで無益な精神論よりも、
問題が発生しにくいメカニズムづくり、
問題を起こすインセンティブをなくす工夫こそ、
有効な解決策です。
求められるのは、精神論よりマネジメントの観点です。
| 固定リンク
最近のコメント