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2008年2月 1日 (金)

割に合う環境対策を!

2月の朝の駅頭配布用チラシの内容を転載します。
長文で読みにくいのですが、ご容赦ください。

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地球環境を守るために:割に合う環境対策

昨年は気候変動に関する政府間パネル(IPCC)と
アル・ゴア元副大統領がノーベル平和賞を受賞するなど、
地球環境問題への関心が高まっています。
日本がホスト国になるG8洞爺湖サミットでも、
環境・気候変動が最重要課題です。
市民、政府、企業、NPOがそれぞれの立場で
環境問題の解決に向けてアクションを起こすことが
求められています。

地球環境問題は日本一国で取り組んでもあまり意味がなく、
国際協力がとても重要です。
CO2や大気汚染物質に国境はありません。
中国沿海部の工業地帯で排出される窒素酸化物は、
偏西風に乗って日本までやってきて酸性雨の原因になります。
また、日本は四大公害病を克服してきた経験とノウハウに加え、
世界最高水準の省エネ技術や環境保全技術を持っています。
日本は環境保護にいかせる技術とノウハウがあり、
そして地球環境を守ることは日本の国益でもあります。

私は学生時代にフィリピンで
約2か月の植林ボランティアに参加して以来、
環境問題にずっと関心を持ち続けてきました。
JICA在勤時には環境行政、水処理、ゴミ処理などの分野で
環境分野の国際協力に携わりました。
その体験も踏まえ、環境を守るためにできることを考えてみました。

1.日本にできる国際貢献(ODAと環境ビジネス)
これまでも日本政府は、ODAで環境行政、大気汚染防止、森林保護、
生物多様性保護など途上国の環境対策を支援してきました。
ODAベースでの環境協力は引き続き重要です。
また、環境保護に関わる分野の留学生の受け入れや
研究協力といった知的な支援でも日本は国際社会に大きな貢献ができます。

他方、ODA削減が進むなかで、これまで以上に民間の貢献が重要です。
日本企業が持つ省エネ技術や環境保全技術を商業ベースで世界に売り込み、
企業が収益を上げつつ、環境にやさしい技術を普及させることで、
CO2の削減や石油資源の節約に貢献できます。
省エネ技術の多くは、環境にやさしいと同時にコスト削減にも役立ちます。
地球環境にやさしく、相手国の企業や消費者にもよろこばれ、
それでいて日本企業も潤う、といった互恵的(=WIN-WIN型)環境ビジネスを
政府として積極的に後押しすべきです。

例えば、日本製の蛍光灯は、白熱灯より電力消費がはるかに少なく、
寿命も長くなっています。
中国やインドの家庭用白熱灯をぜんぶ蛍光灯に替えれば、
CO2が大幅に削減でき、火力発電プラント何基分もの消費電力を節約できます。
石油高騰のなかで途上国に大いに歓迎されるでしょう。
ODAで途上国に火力発電所を建設するより、
蛍光灯普及などの省エネ対策に力を入れる方が、
地球環境にも途上国政府のお財布にもやさしい国際協力になります。

昨年秋に「エコプロダクツ2007」という
環境にやさしい商品や環境・省エネ技術の見本市を視察し、
日本企業の環境・省エネ技術の優秀さを再認識しました。
ジェトロ(日本貿易振興会)が支援して、アジア、北米、欧州など
世界各地で日本企業の環境関連製品の見本市を開催し、
世界市場に売り込むべきです。
日本企業が潤うという側面もありますが、
それ以上に日本のすぐれた環境技術で
地球環境悪化を食い止められる点が重要です。
環境技術で日本経済が上向けば、
環境保護と経済成長の一石二鳥の効果が期待できます。
日本企業の環境技術を世界に売り込むことを国家戦略にすべきだと思います。

2.地域の活動や環境NPO、環境教育
日々の暮らしのなかで環境を守るためにできることがあります。
すでに多くの皆さんも実践していらっしゃることでしょう。
地域の環境NPOや生活協同組合はもちろんのこと、
CSR(企業の社会的責任)の一貫として環境保全に積極的な企業も多くなりました。
暮らしのなかで環境を守る活動を行政がサポートする仕組みを強化すべきです。
環境NPOと政府の公式的な政策対話を行い、
環境行政に現場の声をいかす仕組みが必要です。
寄付金優遇税制や助成制度を工夫し、
行政と企業やNPOの協働を促進する仕組みを強化します。

また、子どもの頃から環境の大切さを教え、
環境を守るために行動できる市民を育てましょう。
必ずしも「環境教育」という教科をつくる必要はありませんが、
理科や総合学習、あるいは、国語や英語の授業に
環境教育の要素を取り入れることが大切です。
学校教育を通じて環境破壊のメカニズムや
環境にやさしいライフスタイルを理解し、
行動する市民を育てるべきです。

3.環境保全が「割に合う」経済システムづくり
大量生産・大量消費・大量廃棄の20世紀型経済システムは、持続不可能です。
環境保全が「割に合う」経済システムを築くことが大事です。
裏を返せば、環境を汚染することや資源浪費が、
割に合わない仕組みをつくるべきです。
ゴミの有料化はまさに好例です。
ゴミを出さないライフスタイルだと安くつき、
大量消費・大量廃棄のライフスタイルでゴミを大量に出せば高くつきます。
長持ちするものを買って、大切に長く使い、
使えなくなったらリサイクルする。
そんな日本の昔ながらの伝統的な暮らし方が、
経済的に割に合うようにすべきです。
福田首相の長年の持論の「200年住宅」政策の基本コンセプトは、
「いいものをつくって、きちんと手入れして、長く大切に使う」です。
この日本の伝統的な考え方は、あらゆる分野で妥当すると思います。

環境税の本格導入もいつかは必要だと思います。
道路特定財源の改革にあたっても環境税の要素を取り入れるべきです。
CO2の排出量に課税し、環境を悪化させれば
その分税金を払わなくてはいけない仕組み(=汚染者負担の原則)を
確立すべきです。
原油高の影響もあっていますぐには難しいかもしれませんが、
5~10年程度かけて環境税を導入すべきと考えます。
ただし、ただでさえ環境税導入には産業界が大反対なので、
国民の理解を得るために環境税導入が国民負担を増やさない工夫が必要です。
つまり環境税の増税額と同じだけ、消費税や所得税等の他の税を減税し、
国民負担はプラスマイナスゼロ(=財政中立的)にすべきです。
大雑把に言えば、環境にやさしい生活をしている人は減税となり、
環境に悪い生活をしている人は増税となる仕組みです。
環境にやさしい暮らしが、経済的に割に合うようにすることは
有効な環境対策です。

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