伊藤補佐官のプロの技
伊藤達也代議士(元金融担当大臣)が、
社会保障担当の首相補佐官に任命され、
社会保障国民会議の事務局づくりを進めています。
伊藤達也さんは小泉改革推進勢力のまとめ役として、
地道な根回しや意見集約にあたってきました。
国際協力銀行を解体し、JICAに円借款を統合する改革も、
伊藤達也さんの活躍抜きには考えられませんでした。
また、選挙区がお隣(東京都稲城市など)で、
伊藤達也さんのポスターをしょっちゅう見ているので、
何となく親近感があります。
伊藤補佐官がうまいのは、事務局のつくり方です。
私が常々思っているのは、改革が進むか否かは、
【政治のリーダーシップ】×【事務局のスタッフ】の関数です。
足し算ではなく、掛け算です。
政治家がどんなにがんばっても、
事務局のスタッフがサボタージュしたり、
密かに骨抜き工作をやれば、何も前に進みません。
各省推薦の出向者中心の事務局をつくると、
出向者は親元の役所の方を向いて仕事をします。
伊藤補佐官は、各省庁の精鋭官僚を「直々に」指名し、
事務局の足場固めから始めています。
事務局のスタッフがいかに重要かをよく理解され、
本気で改革に取り組もうという姿勢の表れだと思います。
小泉首相も郵政民営化準備室長に、郵政官僚ではなく、
なんと農水省事務次官経験者をあてました。
また、竹中大臣は政府系金融機関改革や郵政民営化で
財務省キャリア官僚でありながら親元の財務省に弓を引いた
高橋洋一さんという官僚を最大限活用しました。
ここがポイントです。
行政改革には、民間の学者や財界人の知見も非常に重要ですが、
霞が関のからくりと永田町の遊泳術の両方わかる人間が必要です。
学者や経済人だと、役所の掟や自民党の内部事情がわからず、
政策提言を具体化していく段階でつまずく可能性が高くなります。
蛇の道は蛇に聞け、と言います。
役所の改革には役所内部の改革派や元官僚を活用するのも手です。
霞が関の内部にいる改革推進勢力と手を組みつつ、
改革を推進しようとする伊藤補佐官の手腕に期待しています。
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