森嶋教授の「政治家の条件」
昨日に引き続き、浮世離れしたテーマかもしれませんが、
故森嶋通夫教授の「政治家の条件」について書きます。
日銀総裁人事や道路特定財源でもめています。
今日も自民党の若手議員有志数人で谷垣政調会長のところに
道路特定財源の修正案の提案を持っていきます。
しかし、そういう時事ネタはあえて避けて、
今朝も浮世離れしたテーマを書きます。
こんな混乱した政治の状況だからこそ、
電車の中では「不易なるもの」を求めて勉強しています。
さて、本題。
経済学者の森嶋教授は、政治に対しても並の政治学者以上に、
すぐれた洞察力をお持ちです。
経済学の基礎となる社会科学の知識と、ロンドン大学教授として、
長く暮らしたイギリスの政治を観察して獲得した洞察力なのでしょう。
森嶋教授は「政治家の条件」が出版された1991年段階で、
すでに日本の政治の問題点として、
1)無マニフェスト
2)中選挙区制
3)上述1)2)の結果としての利益誘導政治
をあげています。
マニフェスト選挙が叫ばれるようになる10年近く前、
小選挙区制が導入される5年ほど前から、
日本の政治の問題点を正しく指摘しています。
また、日本の政治家の不勉強さと官僚への過度の依存をなげき、
政治家に学問(教養)を求めています。
イギリスのオックスフォード大学にあるPPEというコースを
政治家養成の理想のコースと評価されています。
PPEとは、P(哲学)、P(政治学)、E(経済学)の3学科のことで、
政治家には、哲学、政治学、経済学の知識が必須であるとしています。
いまの日銀総裁人事を見ても、その通りだと納得します。
森嶋教授は東大の教養学部が、PPEに一番近いと評価しています。
東大ではありませんが、私も教養学部出身としてちょっとうれしいです。
政治家は常識人・教養人でなくてはいけない、という英国的感覚には、
とても共感を覚えます。
何が言いたいかというと、
1)この十年来の政治改革はまだまだ問題はあっても、少しずつ良い方向に行っており、
マニフェスト選挙と小選挙区制の下での政策本位の選挙という方向性はやはり正しい。
2)政治家の条件として必要なのは、信念の倫理と責任倫理のバランス感覚、
そして教養(学問)。官僚依存を脱するには、政治家自身の不断の努力と勉強が必要。
ということです。
この二点をしっかり心に刻んで国政の仕事に取り組んでいきたいと思います。
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