役所発想が自発性をつぶす
中野区に「地域支えあいポイント」という制度があって、
高齢者世帯を尋ねたり、家事の手伝いをするとポイントがたまり、
区内で使える商品券と交換できるという制度でした。
この制度がボランティアの間で不評で頓挫したそうです。
高齢者や障がい者支援のボランティアの人たちからすれば、
なにもポイントがほしくてやっているわけではないのに、
ポイント目当てだと思われるのは心外だったようです。
まったくもって健全な感覚です。
幼稚園児がお手伝いをして「がんばったシール」を貼ってもらう、
そんな感覚で役所が企画したのではないかと思います。
ボランティアの人たちのプライドをなめた企画です。
中野区役所の人にはわからなかったのかもしれませんが、
お金のため(報酬目当て)だったらやりたくないけれど、
無償のボランティアならやれる仕事というのもあるのです。
例えば、東日本大震災の被災地のがれきの撤去作業なんてのは、
1日1万円の報酬だったら絶対やらないような高給取りの人が、
ボランティアなら無償(しかも交通費自腹)でやってたりします。
大手企業のサラリーマンに「1日1万円でがれき処理をやれ」と
お願いしたとしても、おそらくやらないと思います。
しかし、「被災者のために」という思いがあるからこそ、
無償(交通費自腹!)で遠くからやって来るわけです。
世の中には「お金じゃ買えない価値がある」という当たり前のことに
お役所の発想では気付かず、失敗してしまったのだと思います。
官僚的思考がボランティア活動を損なってしまった良い例です。
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