二大政党制は正義か?(3)
この「二大政党制は正義か?」シリーズ(?)も今回で最終回です。
最後に「二大政党制は善」という既成概念に対する態度について述べます。
今年の選挙前にみんなの党の創設に関わったときに、
複数のベテランのマスコミ関係者(政治部)に批判されました。
彼らは「やっと自民と民主の二大政党制ができあがってきたのに、
それを邪魔するような新党結成はダメだ」といった意見をお持ちでした。
今年の衆議院選挙では、みんなの党はほとんど報道されませんでした。
ちょうどみんなの党の結党記者会見の日に酒井法子さんが逮捕されて、
そのせいで報道量が極端に少なくなったという事情もあります。
しかし、マスコミの中堅・幹部クラスの政治部記者の間に存在する
「せっかくの二大政党制を邪魔するな」という無意識の意識が、
みんなの党をはじめ小政党の報道を少なくするひとつの要因だったと思います。
政治学者でもマスコミ関係者でも「二大政党制は善である」という意識は、
年齢が上になるほど強いように感じます。
逆に、政治部記者でも政治学者でも若い世代になると、
さほど二大政党制にこだわっていないように感じます。
こだわりが、偏見につながります。
われわれ若い世代ほど自民・社会の55年体制の呪縛から自由であり、
英米型民主主義(二大政党制)を絶対視することが少ないのかもしれません。
政治部の記者でも若い世代は、比較的「二大政党制信仰」から自由です。
民主と自民の二大政党制には無理があると思っている人が多いように感じます。
参考文献に挙げさせていただいた以下の3つの著書や論文の著者のうち、
高安健将さん(成蹊大学准教授)は1971年生まれ(38歳?)、
吉田徹さん(北海道大学准教授)は1975年生まれ(34歳?)です。
*ホームページの履歴には、生年はあっても、誕生日の記載がありません。
したがって、誕生日によっては、年齢が間違っている可能性があります。
私が1973年生まれの36歳ですが、同世代の若い気鋭の政治学者たちが、
従来の発想にとらわれないユニークな視点で日本の政治を分析しているのは、
たいへん心強く思います。
政治家も、政治記者も、政治学者も、30~40歳代の若い世代が、
新しい時代の新しい政治のスタンダードを創らなくてはいけないと思います。
参考文献
・久保文明「柔らかい政党の動かす超大国」アステイオン(71)、2009年
・高安健将「空洞化する英国の議院内閣制」アステイオン(71)、2009年
・吉田徹「二大政党制批判論」光文社新書、2009年
| 固定リンク

最近のコメント