2009年11月19日 (木)

マスコミのご都合主義

今朝のテレビでは小泉進次郎代議士の初質問が報道されていました。
小泉元総理のご子息ということで注目度は高く、
新人議員としては異例のぶら下がり取材までありました。

日ごろ政治家には批判的なコメンテーターの皆さんも、
小泉代議士の質問を「わかりやすい言葉遣いでよかった」などと
高く評価していて、絶賛の嵐でした。

私は当選前から小泉進次郎さんのことを知っていて、
さわやかで腰の低い好青年であることはよく知っています。
小泉さん個人には何の恨みもなく、むしろ好感を持っています。

しかし、ふつう新人議員の初質問くらいではニュースになりません。
単に元総理のご子息というだけで特別扱いして報道し、
もてはやすようなコメントをたれ流す、マスコミに腹が立ちます。

日ごろあれだけ世襲批判をしているマスコミ関係者が、
世襲議員の初質問を絶賛する姿に納得がいきません。

世襲が許される公職は、宮内庁の楽師と鵜匠くらいにしてほしいものです。
世襲だから全部ダメだとは言いませんが、世襲議員をもてはやす姿勢が
世襲議員を増やしてきた要因だと思います。

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2009年9月25日 (金)

幻の出版プロジェクト

選挙直後に某出版社の編集者の方から突然メールが来ました。
編集者の方から「書籍を執筆しませんか?」というお誘いでした。
たまたま編集者の方が、私のブログを読んで下さっていて、
ブログがわかりやすいので本にしないか、という申し出でした。

国会議員の仕事の中身、政策がつくられるプロセス、
政治とは無縁の世界から国政に飛び込んで感じたこと等、
わかりやすく書いてほしいとの要請でした。

よろこび勇んで企画書をつくり、目次案や書名まで考えていたところ、
社会決裁が通らず、途中で出版プロジェクトはとん挫しました。
たいへん残念ながら「企画倒れ」というヤツです。

考えていたタイトルは「新人議員の“国会の歩き方”」でした。
約4年間の国会での新人議員としての活動を振り返ってみて、
感じたこと、思ったこと、こうしたら良くなるという改革案等、
書きたいことがいろいろありました。

いろいろアイデアを出していたところで計画がストップし、残念な一方で、
政治のことで一人前に本を出すのは時期尚早だった、と思い直しました。
自分はまだまだ半人前だ、という自覚を持って、もっと勉強して経験を積んで、
知識も自信も十分につけて、その後でちゃんとした本を出したいと思います。

まずは勉強、行動、実践。きちんと国会議員としての成果を出した上で、
どこかの出版社からお誘いがあったら本を出せればいいかな、と思っています。

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2009年7月 7日 (火)

オバマ氏の核軍縮実行

米ロ首脳会談で核弾頭削減、核弾頭の運搬手段の抑制に合意しました。
核軍縮の動きとして歓迎したいと思います。

オバマ大統領は核軍縮に積極的な姿勢を表明していましたが、
それを実行に移した点がすばらしいと思います。

新書で「オバマのすごさ」(岸本裕紀子著)という本がありますが、
やっぱり「オバマのすごさ」は言葉に実感がこもっていて、
やるべきことをきちんとやっている点だと思います。

「有言実行」と「言行一致」が、政治に対する信頼を回復させる最善の手段です。

政治的リーダーには、前もって高めのボールを投げておいて、
「言っちゃったから、やるしかない」という状況へ自らを追い込むのも、
ときには必要な手法なのかもしれません。

そして「言っちゃったから、やるしかない」状況の最たるものはマニフェストです。
民主党に負けない、高めのボールを投げ、先鋭的なマニフェストを発表し、
もう「言っちゃったから、やるしかない」と決死の覚悟で戦うしかないと思います。

日本で美徳とされる「不言実行」では、説明責任を果たせません。
政治の世界では、「有言実行」と「言行一致」が大事だと思います。

現実にはいろんな摩擦や制約があって、とてもむずかしいことですが、
それでも「有言実行」と「言行一致」を目指して努力するところに、
政治の世界における進歩があるのだと思います。

むずかしいことにチャレンジしなければ、何の進歩も改善もありません。
むずかしいことは約束できない、と逃げていては、改革は進みません。

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2009年5月19日 (火)

調査の設問づくりの問題

某新聞社から臓器移植法改正に関するアンケート調査用紙が来ました。
もちろん私もアンケートには答えますが、設問がなんか誘導尋問的です。
われわれA案支持者にとっては、嫌な尋ね方をしています。

臓器提供の条件に関する質問で、アンケートの選択肢にこう書いてあります。
「家族の同意があれば、本人の意思は必要ない」

とても嫌な質問の仕方だと思います。
この尋ね方だと「本人の意思などまったく考慮せず、臓器提供を行う」
というニュアンスになると思います。

A案にとって不利な結果が出そうなアンケートの設計になっています。

われわれA案支持者としては、できれば本人の意思を尊重したいけれど、
本人の意思が不明な場合には、家族が代わりに判断しても差し支えない、
という趣旨で法改正をしたいわけです。

たとえば、アンケートの選択肢を、
「本人意思が不明な場合、家族の同意があれば、本人意思に代えることができる」
という風に書いてもらえると、きちんと意図が伝わります。

アンケート調査の結果は、設問の仕方でかなり操作できます。
質問を作る人は、客観性を保てるよう最大限注意を払うべきです。

同時に、だまされないように読者が注意することも必要だと思います。
だまされないための「リサーチリテラシー」を身に付けるのに最適の本をお薦めします。
タイトルは「社会調査のウソ」といってすごくおもしろい本です。
http://shinshomap.info/book/4166601105.html

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2009年5月15日 (金)

政策より政局の報道

民主党の代表選挙は、実は楽しみにしていました。
民主党の政策はどんなだろう、と興味しんしんです。
安全保障などの基本政策で一致しない民主党が、
党内でどんな政策論争をするのか、興味深いものがあります。

鳩山さんと岡田さんの勝った方の政策が、
民主党のマニフェストになるわけですから、
総選挙に向けても重要です。

しかし、新聞やテレビでは「どっちが優勢」という報道一色で、
票固めの状況などの「勝ち負け」報道ばかりです。

「勝ち負け」予想だけだったら、競馬新聞と同じレベルです。

社会の木鐸たる大新聞には、政策を報道してほしいものです。
二人の候補者の政策的な傾向や過去の発言などの報道を
もっとやってほしいと思うのは私だけでしょうか?

競馬新聞レベルの勝敗予測は、スポーツ新聞にお任せして、
単に速報性を求めるニュース報道は、インターネットにお任せして、
大手新聞は、速報性よりも、質を重視した報道をやれば、
新聞離れも止まるのではないかと思います。

政治を悪くしている責任の何分の一かは、マスコミにあると思います。
(もちろん一番悪いのは、政治家自身ですが・・・)

メディアは「第四の権力」と呼ばれます。
メディアの皆さんは、日本を良くする責任の何分の一かを負っています。
メディアのがんばりに期待します。

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2009年3月21日 (土)

やっぱりビジョン!

朝日新聞の全国世論調査(政治・社会意識基本調査)の結果が出ています。
結果を一部抜き出すと、こんな感じでした。

○いまの政治に大きな不満を抱く人:約6割

○政治に関心がある人:約8割

○いまの政治が「社会の将来像や道筋を示していない」と思う人:91%

○いまの政治が国民の意思を「反映していない」とみる人:87%

政治への関心が高い層ほど、政治への不満が強い傾向が見られます。

このところ私が壊れたレコードにようにくり返していることですが、
やっぱりいま政治に求められているのは“ビジョン”です。

この調査でいう「社会の将来像や道筋」=“ビジョン”を示すことが、
不透明な時代の政治リーダーの重要な役割です。

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2009年3月11日 (水)

“バックキャスティング”

党の環境関係の勉強会で学んだ言葉ですが、環境政策の分野では、
“バックキャスティング”(backcasting)というのがあります。
バック(後ろ)にキャスト(投げる)で、何となく後ろ向きな印象ですが、
実はまったく逆で、非常に前向きなアプローチです。

三菱総研の櫻田陽一氏の文章から引用させていただくと、
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これは、将来時点をスタートポイントとし、
現在を終点としてそこに向かって思考を逆に辿ることである。
言い換えれば、まず長期の目標を定め、
その目標達成のために今から必要なアクションを具体化していくという、
極めて実践的かつ政策指向の強いアプローチである。
---------------------(中略)-------------------------------
バックキャスティング・アプローチの主要なアウトプットは、
長期のビジョン、ビジョンを導くシナリオ、
及びビジョンの達成に向けた政策オプションである。
バックキャスティング・アプローチでは、まず長期ビジョンをベースに置く。
その上で、ビジョンの実現のために、現在から将来にかけて、
どのような政策オプションを実施すべきかを具体化していく。
バックキャスティング・アプローチは、
目標設定型の政策立案アプローチとも言えよう。
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将来の予測に基づいて政策を立案・実行するのではなくて、
将来の目標を立てて逆算して政策を立案・実行していくアプローチです。
まさにいまの日本の政治に必要なアプローチだと思います。

地球温暖化対策(炭素排出量抑制)等の分野ではじまった手法ですが、
経済成長戦略、教育改革、外交・安全保障戦略など他分野でも必要な発想です。

まず将来の目標、ビジョンをしっかり固めることから始めて、
その実現のための政策を考えていくというのは、
将来予測の難しい時代にこそ必要なアプローチです。

社会や経済が安定していた時代には、将来の見通しが立てやすく、
“バックキャスティング”のアプローチは必ずしも重要ではありません。
しかし経済も政治も先の見通しが立たない状況だからこそ、
政治的リーダーは将来の目標、未来像、ビジョンを国民に訴えて、
その目標に至る道筋を示していかなくてはいけません。

昨日は当選1~3回生有志議員の勉強会でバックキャスティングに基づき、
次のように発言しました。

「目の前の緊急経済対策や雇用対策は党の政務調査会の委員会や
 プロジェクトチーム等の“正規軍”が一生懸命やっている。
 われわれ若手議員の有志の会は“非正規軍”なので、
 “正規軍”のベテラン議員がやらないことをやるべき。
 
 総選挙も近いことだし、将来の日本はどういう方向へ向かうべきか、
 2020年とか2030年の日本をどういう社会にしたいのか、
 といった未来像を描き、そのための道筋を逆算しながら、
 政策を考えていくべきではないか。
 
 2020年頃に道州制でどういう国家をつくるとか、環境をどうするとか、
 将来に希望がもてる政策を考えていくのが、若い世代の政治家の役割である。
 未来の世代に責任をもつのが、若い世代の政治家の責任である。」

といった趣旨の意見を述べました(実際はあんまり流暢ではありませんでしたが)。

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2008年11月13日 (木)

スポンサー降りる発言

トヨタ自動車の奥田相談役が、厚労省に関するテレビ報道に関し、
「朝から晩まで年金や保険のことで厚労省たたきをやっている。
 あれだけたたかれるのは異常な話。
 正直言ってマスコミに報復してやろうか。
 スポンサーでも降りてやろうかと」
と発言したそうです。

政府批判をしたらスポンサーを降りる、ということでは、
株主や消費者、従業員の理解を得られないかもしれません。
メディアには権力を監視するという大事な機能があるので、
そこはちゃんと理解する必要があると思います。

他方、一般論としてスポンサーも社会的影響力を考えて、
テレビの番組に口を出すことも必要かもしれません。
もちろん良い方向に。

例えば、地球環境問題、子育て支援、雇用の問題など、
社会的に有益な番組をつくっていれば、視聴率が低くても、
ちゃんと広告費をつけるとか。
逆に社会的に悪影響を与える番組については、
視聴率がどんなに高くても、スポンサーにならないとか。

日本全体が景気悪化で元気がなくなっている今こそ、
地域でがんばっているボランティアの人たちとか、
障がい者の雇用に熱心な企業とか、
少子化対策に成功している地方自治体とか、
工夫して学力向上に成功している小中学校とか、
見る人を元気にしてくれるようなテレビ番組を、
もっとつくっていただきたいものです。

日本を代表する大企業だけにトヨタの奥田氏の発言は、
いろんな議論を呼んでいるのだと思います。
この機会にテレビ番組のスポンサーの社会的責任についても、
活発な議論がなされ、一定の規範ができるといいと思います。

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2008年10月29日 (水)

知名度アップは難しい

幼稚園に通っている姪っ子からハガキが届きました。
「選挙の準備で忙しくて、康一おじさんはたいへんだ」
ということを、姉から聞いて理解しているようです。

やっと字が書けるようになって、
うれしくて仕方ないのかもしれません。
ハガキには丸っこい大きな字でこう書いてありました。

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  が ん ば れ  こ う ち
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うちの姪っ子は、私の名前を「こうち」だと思っています。
身内でさえ、私の名前を正しく覚えていません。
おそらく「こうち」では無効票になるでしょう。

身内の姪っ子に名前を覚えてもらうのも、たいへんです。
何万人もの人に名前を覚えてもらうのは、もっとたいへんです。
そのことを改めて痛感したハガキでした。

名前を覚えてもらって、顔を覚えてもらって、
さらに政策まで知ってもらうのは、至難のワザです。
道は険しい・・・。

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2008年10月23日 (木)

読書の秋:たまには一息

解散・総選挙モードですが、移動中の電車の中などでは、
あいかわらず気分転換に本を読んでいます。
世論と政治の関係を考える上でおもしろい本を2冊読みました。

ちょっと古い本で日経の田勢康弘氏の「政治ジャーナリズムの罪と罰」を読み、
10年以上前の本ですが、問題の本質は何も変っていないことに気付きました。
10年前からそんなに進歩していないのが、日本の政治なのでしょうか。
政治記者出身の筆者が、政治報道、派閥報道のあり方をきびしく批判してますが、
状況は10年前とたいして変わっていないように思います。
政治の貧困を生んでいる一因は、マスコミ取材の貧困にあるのかもしれません。
そんなことを政治家が言ってはいけないかもしれませんが、
一読者としてはそんな感想を持ちます(一読者の視点ということでご容赦を)。

進歩どころか退歩しているんじゃないか、と思ってしまうのが、政治と世論の関係です。
共同通信の柿崎明二氏の「『次の首相』はこうして決まる」を読んで、
世論調査をあまりにも気にしすぎる結果として、政治が劣化しているかもしれない、
という問題意識を持つようになりました。
この本はごくごく最近出た本で、ここ数年の自民党の総裁選などを題材に、
世論調査が権力闘争に与える影響を分析しています。

やっぱり政治と社会を良くするには「シチズン・リテラシー」の向上だ、
という私の年来の主張につながっていきます。

*シチズン・リテラシーとは?
  市民が社会に参画するために要求される知識やスキルのこと。
  社会の成り立ちや制度に関する知識、社会の構成員としての責任を果たし、
  自ら行動するための能力・要素を指します。

読書案内!
「政治ジャーナリズムの罪と罰」、田勢康弘著、新潮文庫、1996年
「『次の首相』はこうして決まる」、柿崎明二著、講談社現代新書、2008年
「シチズン・リテラシー:社会をよりよくするために私たちにできること」
 鈴木崇弘他著、教育出版、2005年

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